エピソード

【No.1の私が出会ったお客さんとのお話】お客さんと風俗嬢はそれ以上でも以下でもない・・・。

こんにちは!
現役ソープ 嬢兼講師の一色です。
前回は私がソープ嬢にこだわる訳をお話しました。
今回はとことん極めて行こう!という私の前に現れた派遣会社のAさんとのお話の続きをしていきたいと思います。

再会から出会い、それは風俗嬢としての私

Aさんとご対面!

私はあるラブホテルで、その彼と再会します。
そう、前回のコラムで登場したAさんです。
私はその時はもう既に「風俗嬢」でした。
エクステをつけた巻き髪にタイトスカート。ヒールの靴。少し濃いめの化粧。
AD時代〜派遣バイトですっぴん眼鏡、ヨレヨレのジーンズの私ではありません。
彼は作業着にバンダナ、バンダナ。バンダナ。
クマさんが作業着を着て、バンダナをしているイメージですね。
髪を切る暇がなく、散らかり過ぎた髪の毛をまとめるためだったらしいですが、帽子とかではなくバンダナでした
しかもペイズリー柄の。
だ、ださいわよ。
一方彼は。私を一目見て、驚いたようでした。
だって、その時は少しスレていましたし、No.1の妙なオーラが既に出ちゃってましたから。
THE・風俗嬢オーラをまとっていました。
部屋に入ると私は慣れた素ぶりでお風呂の支度をしました。
湯船を溜めている間に世間話をしましたが、相変わらず誰だったのか思い出せない。
相手は初風俗。まして好意のある相手(私)。
初風俗デビューのお客様独特のあの緊張した雰囲気、私はその重苦しい空気に耐えられず、手をとってスタスタお風呂場に向かい自ら服を脱ぎました。
背後から「ブハッ」と何か吹き出す音がしたので、どしたん?と振り返ると
「いや、俺Tバック見たの初めてやけんね。いや、凄かぁ!」
口に含んでいたジュースを吹き出してました。
私の心の声は
バンダナのクマがTバックに吹き出すぐらいだから、どうせ女慣れしてないだろう。サッサと終わらせてしまおう。
でした。
(我ながら活字にすると酷いですね、私)
どう見てもバンダナ熊に見えるAさんですが、悪い人には見えません。
だからサッサとベリーグッドな「接客」をして何事もなく終わらせ、それでこのバンダナ熊とはもう会う事もないだろうな。と考えていました。
「接客」してしまったら、お客様と風俗嬢。
それ以上でもそれ以下でもありません。

 A様といよいよ「接客」の時

お風呂に入ろうとしたら、バンダナ熊Aさんは「俺お風呂でタバコ吸うの好きやねん、いい?」と聞いてきたので、いいよ、と答えました
私も吸っていいよ、と促されまず2人でお風呂に浸かってタバコを吸いました。
お行儀が悪いわね。
不思議な空間でした。
その後は私が彼の身体を洗い事あるたびに「わあ」とか「すごい」とか感動されました。
だけど彼のシンボルは、全く無反応。
勃たない。
No.1でテクニックに評判のあった私。何故勃たないの?
私に好意があったはず、何故勃たないの?
ガチガチに緊張しているワケでもない。何故勃たないの?
私は軽くテンパりましたが、気をとりなおしてベッドに誘導して「無難な」サービスを始めました。
そしたら、何故だか私の方が緊張してきてしまいました。それでもサービスを続けます。
お口のサービスまで行きましたが、物理的な反応のシンボルに対して、彼は一向に感じている様子はありません。
「俺フェラでいった事ないから、もういいよ。ありがとう。」
「え、でも悪いよ。」
「いいよ、会えたし。」

あの「お客様」と二度と会うことはないだろう。

今思えば、私達だってそうでしょう。
お客様にモノの様に扱われて、まるでただ性欲の処理の為だけに扱われて。
そこに勿論感情や愛などなく、ただ欲望だけを満たす
それで濡れたり、感じたりしないでしょう。
だけど好きな人に見つめられたら、抱きしめられて触れるだけのようなキスをするだけで。
それだけで幸福感を感じるでしょう。
彼は私に好意を持ってくれていました。
私は愛などありません。風俗嬢として仕事をこなそうとしてしまっただけでした。
今思えば、それがいかに事務的な接客であったか。
お客様が風俗に行ったら後で虚しくなる。
私達がモノの様に扱われてしまう事が時にあるように、お客様もお金の為だけに気持ちもなく排泄のお手伝いの技術を提供されるだけ。
気持ちの伴わない、義務の行動は、お互いに虚しくなるだけなのです。
だけどAさんは義務を受け取ろうと応えてくれましたが、自分の好きな相手が「仕事」として頑張る姿に、何かを感じたみたいです。
「ありがとう、もういいから、あと話しでもしとこうよ。」
当時私はAD時代のパニック障害の名残があり、精神安定剤を飲みながら仕事をしていました。
お客様の要望に全力で答えるために必死でした。
このAさんは何も知らない。
だけど決して安くはないお金で私に会いに来てくれて、私が一生懸命サービスし、だけどイキそうにもないし。
私に疲れただろうから、休んどきなよ、と。
当時彼は20代前半でした。
お口のービスまでしたら、大体性欲が抑えられず、いかないお客様は
本番させて手コキでもいいから!
何とか射精を目的と、そこまでいくのが当たり前だと思っていました。
彼の若さで、わたしには不思議でなりません。
この人ちょっと変わってるなぁ。
そう思いながら世間話をして、プレイ時間は終わり。
帰りにドライバーが迎えに来るから、ホテルを出る時は別にサヨウナラをする、と伝えたら「ひとつだけお願いがあるねん、俺の車ちょっとだけ乗ってくれへん?」と。
「なんで?ドライブとかは無理よ?」と言うと、
「俺めちゃくちゃ車好きやねん、だからジュンコに一度見てほしい、座席に座ってみて欲しいねん。」と言われるがまま数分だけ、という約束で車に乗りました。
バンダナ熊のわりに(失礼ですね)確かに立派な外車に乗っていました。
車高が高くて、大っきな四駆。
車に乗って彼の車愛とウンチクを少々聞いた後、私はお店のお迎えがきたので降りようとしました。
「今日はありがとう。」
お礼を言って降りようとしたら、
「ちょっと待って。」
引き止めらました
その髪留め、くれへん?
プレイ中に使っていたエクステをまとめる為の髪留め。
いいよ、と髪留めを渡しました。
バンダナ熊Aさんは髪留めにチューをして、愛車のブレーキにパチンと留めました。
何でしょう。
私、とてつもない愛を感じてしまったんです。
彼はじゃあね、と馬鹿でかいアメ車の四駆で颯爽と帰っていきました。
私はドライバーの軽四に乗り込み、待機場に戻ります。
あのバンダナ熊のAさん、何だったんだろうな。
もう会う事はないだろうな。
リピートする感じもないし。
少し考えましたがその日は何もなく1日が終わり、また次の日から私は変わらず昼職と風俗嬢の掛け持ちの毎日を過ごしました。
私はそんな毎日で、バンダナ熊Aさんの事はすっかり忘れていました。
続く・・・。

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