皆さんこんにちは。
Rieです。
皆さんは「毒親」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
毒親とは子供に悪影響を与える親のこと。
前回の毒親シリーズをご覧になってない方は、こちらからご覧ください。
自分の本当の気持ち
私は風俗業界で働いていた数年間に数々の出会いがあり、色んな人の話も聞き、色んな人の人生の悲しみに触れてきました。
そのほとんどの人たちが過去を消し去りたい、忘れ去りたいという人たちで、大きく傷ついていたのです。
もう明日には消えてしまっているんじゃないかと、私が心配してしまう程でした。
風俗業界で働いたから辛い人生なのでもなく、風俗業界で働いているのにお金を稼げていない事に悲観しているのでもなく、そもそも風俗業界で働く前から傷を負って、悲しみの中に居てる風に見えたのです。
可愛らしい女の子に深く残ったリストカットの跡が、それを物語っているようでした。
私も風俗業界で働き、数年かけて卒業できたので経験から分かる事なのですが、在籍中は自分の本当の気持ちがわかりませんでした。
- 辞めたいのか
- 不安だから辞めたくないのか
- 辞めたら絶対に食べていけないのか
- 仕事が嫌なのか
- 仕事が好きなのか
自分の気持を分かろうとはしなかったのです。
だた生きて行く為に働こう、そう思っていました。
年数を重ねれば重ねるほど自分の心に蓋をして、今日を目標に過ごす事が1番になっていたのです。
こんな私の様なケースは珍しい事ではなく、とても在りがち。
私が聞いた心療内科の先生の話を聞いていて、自分の気持ちに蓋をしてしまうことは、思っている以上に深い闇が隠されているかもしれません。
愛着形成って知っていますか?
人は生まれてすぐの赤ちゃんの時は、お腹が空いたら泣き、オムツが汚れたら泣き、そして恐怖を感じても泣きます。
泣く事によって気持ちや欲求を表現しますよね?
その時通常は母親などが繰り返し繰り返し駆け寄って、不快な物や不安を取り除きます。
そして喋れない赤ちゃんに向かって声をかけ、あやして必死にコミュニケーションを取る。
赤ちゃんは3か月くらいまでは、割と誰があやしても笑ってくれたり、見つめてくれたりします。
しかし3か月くらいになると、『この人は自分の要求に応えてれる人だ。』『この人がいつも抱っこしてくれる人だ。』と、いつもそばにいてお世話をしてくれる人を認識し始めます。
人を識別出来るようになるのが、愛着形成の第1段階です。
第1段階で母親との信頼関係を築き、甘えて依存するようになります。
そのやり取りを通じ、赤ちゃんは人との関わる楽しさや幸せを初めて体験するのです。
愛着形成をした母親やその他の養育者に対して、自分の要求を伝え、時には相手の要求を受け入れるという事をしながら、相手に分かって貰える楽しさや難しさも感じて行きます。
そして母親やその他養育者に対して、安心・安全な場所という存在を獲得し、自分の命を守ってくれる人達を認識します。
歩く様になってからも不安や恐怖を感じた時、その安全な場所である母親やその他養育者の所に行き、安心感を得る。
その繰り返しで、人は好奇心や積極性などを養い、自分への自信を付けて行きます。
この過程を赤ちゃんの頃にして貰えていないと、
- 大人になっても人との距離感が分からない
- 自分の感情を全く理解できず前を向けない
- 心身がとても脆い
- 何事にも過敏になってしまう
- 自分という人間を信じれない
- 自分を愛せない
- 自分に価値を見出せない
- 他人に対して依存しやすい
などの症状が、大人になってから見られます。
このような症状のある女の子達は、風俗業界にはたくさんいるのではないでしょうか?
そしてまた反対に、こんな症状が全くない女の子は入店して働いたとしても、知らない間に目標を達成し居なくなるか、がっつり稼いでパッと辞めてしまっています。
自分がどのような女の子かを知っているので、お客様への見せ方も上手く、自分がどう今輝けるのかを知っているためお客さんを掴みやすいのです。
良くも悪くも、この愛着形成が関係しているのではないかと、考えずにはいられません。
自分を愛せている人と愛せていない人の違い
水商売や風俗業界にも当てはまるのが、自分を愛せてる人はこの業界でも実績(稼ぎ)を残しています。
それは実績があるから自分を愛せるのではなく、自分を愛しているから実績が付いてきて稼ぐ事が出来るのです。
自分に自信があると言うのは自分を愛しているからこそのもの。
自分という人間に対して、その部分を整えてあげる事が絶対に必要です。
私が風俗業界で働いている時に、派遣の事務より少ないお給料で働いているシングルマザーの女の子がいました。
いつも彼女は『こんな嫌な仕事なのに好きな洋服も買えない給料で、毎月やってられない。』
顔を合わせる度に小言を言っていました。
とてもじゃないですが自分を大切にしてるとは思えない女の子で、ストレスの影響で彼女はどんどん体重が増えていってしまい、数か月で入店してきたときの倍の体系になっていました。
挙句の果てに少ないお給料で夜な夜なホスト遊びをし、店のキャストの同僚からも借金をしてまで、夜遊びをするように・・・。
借金で首が回らなくなった頃、終いには自分の子供を保育園に置き去りにし行方不明。
その後の事は深くは知らないのですが、恐らく児童相談所に幼い子供は預けられているだろうと、噂が出回っていました。
自分を大切にし愛することが出来ないと、本当に生きにくい選択肢を知らぬ間に選択してしまうという事態を招きかねないのです。
負の連鎖に気づく重要性
愛着形成が不十分なまま大人になってしまったばっかりに、年齢を重ねて行くと益々生きてる事が辛くなっていきます。
人間は親のして来た事や経験してきた事を間違いだと気が付いていても、知らないうちに真似をしてしまうという習性がどうしてもあり、似たような環境や事柄を選んでいるのです。
恋人や結婚相手もそうです。
両親が不仲であっても、離婚をしていても、真似をしたくない両親でも、知らない間に問題の差はあっても両親と似ている失敗や間違いを犯してしまいます。
自ら間違っていることを気づき、認識していないと、悲しい事態が繰り返される割合が高いのです。
保育園に子供を置き去りにして、居なくなった彼女も恐らく愛着形成が出来ず、愛着障害だったのかな?と思います。
きっと彼女の母親、もしくは養育者が、彼女の安全な場所になっていなかったからかもしれません。
彼女がそんな事になってしまった原因は彼女だけでなく、もっともっと深い所にあるはずなのです。
- 愛着形成時期半ばの彼女の子どもは、
- 母親が急に居なくなった
- 保育園にいる自分を迎えに来ない
- 母親とある日突然暮らせなくなった
この様な残酷な現実の中を経験した彼女の子供は、これから生きにくい人生を歩く可能性があります。
彼女がもしも、もう少し早い段階で生きにくさを察知し、自分の母親か養育者の間違っていた部分にもっと敏感に反応して気が付ていたら、未然に防げたでしょう。
風俗業界で働く女の子達は、悲しい連鎖の中を生きてきた子が比較的多く存在します。
親子関係が上手くいってない、両親とは疎遠になっているというケースが多いのですが、暗いトンネルのような悲しい連鎖を止めるには、悲しい親子間連鎖があることを認識をしなくてはいけません。
親子関係や自分の思い出せる限りの幼少期を振り返ってみてください。
可哀そうだった自分を振り返る暇もないくらい、追われる様に生きていた私がそうでした。
振り返って原因を見つける作業は、自分を理解して愛するきっかけに間違いなくなります。