エピソード

【れいかの場合④】本当の私

風俗で働く女の子の物語。
あなたは彼女たちを批判する?
それとも共感?
今回は4人目の女の子。
1人目はこちらからご覧ください。

れいかの場合

「お待たせしました。れいかです〜♡」
ホテルの扉を開ける刹那、その時が勝負。だとあたしは思慮する。
とりあえずな笑顔。とりあえずな服装。とりあえずな髪型。
笑顔は作れているだろうか。服装は乱れてないだろうか。黒髪の方が受けるから艶は出ているだろうか。
「あ、何分にしますかぁ?」
語尾をややあげてお客さんの顔を覗き込むようしなをつくり、目をハの字にする。
「じゃ、120分で」
よし!!取った!
最早作り笑顔は崩され背を向け店にインコールの電話をする時、既にプレイが終わった後の予定を脳裏に浮かばせている。
ー早く終わらないかなー
以上。
それ以外の切望はまるでない。
他のオンナのコはどんな意識でフーゾク嬢をしているのだろう?
存外借金かはたまたホストの定であろうか。
あたしもその口。借金を作った自分が悪い。自責の念が己を苦しめ、自ら踏み込んだフーゾク。
いや、いや、ながらもやっている。

今日は特に仕事に行きたくない。という日は決まって寝不足の日だ。
それか、彼氏とセックスをした日。彼氏に散々やられ、お客さんにも身体を提供するのに疲弊が隠せない。
性に晒された仕事をしているのに、彼氏にまでも性を捧げなくてはいけないことに憔悴しきっている。
オンナであるが故に出来るこの仕事。
選んでくれたお客さんに感謝しなといけないのは分かっている。
情にほだされそうになることも万度ある。
いつもそれと格闘しながら仕事をする。
だから業務的なことしか喋らないし、話さない。
雑談が多い程仕事がやりにくくなる。そのオトコの素性が分かるとなんともやりにくくなる。
何も知らない方がやり易い。だから殆どのお客さんは偽名を使うのかも知れない。
あー、もっともあたしも偽名だったか〜。ふふふ、クスッ。笑えてきた。
しかし名前があり過ぎてよく分からない。
彼氏にも偽名で呼ばれているし。
本当のあたしはどこだ?本当の顔はどこ?
天井を見つめる。お客さんがあたしのアソコをベチャベチャと淫音を盛大に上げ舐めている。
先刻まで彼氏に、別のお客に舐められていたアソコを気にも止めずに舐めあさっている。
いやにクリアな脳内は冷静な自分がいて、
ーあんた節操ないよねー
ともう1人の自分が問い掛けてくる。
ーは?これが、仕事でしょうに。舐めさせるのも、仕事でしょうにー
あたしはあたしに問う。
全く気持ち良くないのに、「あん、いい」とか、言っちゃう自分はかなりの演技派。
妖艶な声、婀娜っぽい声を上げるのも仕事だと。
そ うなると。やっぱり本当のあたしはどれ?どこ?
性を晒す仕事はプライベートもへったくれもないのか。

ーピピピー
タイマーが鳴る。
我ながらナイスなタイミングでなるタイマー。
まあ、いつも20分前にセットしてあるんだけどね。へへへ〜。
「時間大丈夫?」
「ううん、時間だけどサービスしとくよ、大丈夫♡タバコ吸いなよっ」
「うあー、優しいー」
アホか。まだ時間あるからの余裕だし。
「あたしもタバコもらってもいいかな?」
お客さんと並んでタバコをくゆらす。どうしてか、素肌を晒したあとの方が素直になれる。
to be continued…

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