こんにちは、アダルトライターの百花繚乱です。
季節がだんだんと春に近づき、ゆううつな重苦しい気分になっている人も多くいるかと思います。
健常な人は「なんで?」と思うでしょうが、春というのは季節性のうつになりやすい時期で、精神的に病みがちな人にとってはまさに魔の季節。
道ばたに咲く花を見ても、街ゆくフレッシュマンたちの新しいスーツ姿を見ても、自分のふがいなさと比べて落ち込んでしまうものですよね。
わたしも数年前までは、そうでした。
そんな落ち込んでいる気持ちを利用しようと近づいてくる存在が、「境界性パーソナリティー障害(境界性人格障害)」なのです。
いわゆる「メンヘラかまってちゃん」などと言われる人たちで、風俗業界にはこの境界性パーソナリティー障害を抱えている人がとても多くいるのです。
利用されて、傷つかないためにはどうしたらいいのでしょうか?
まず、境界性パーソナリティー障害のことを知ることからはじめましょう。
境界性パーソナリティー障害とは?
境界性パーソナリティー障害とは、気分の波が激しく感情が不安定になり、強いイライラが抑えきれなくなったりする病気のこと。
「ボーダーライン」、ネット用語では略して「ボダ」などとも言われます。
境界性パーソナリティー障害を発症する原因は環境によるところも多く、人格形成がなされる幼児期に虐待されたり、母親との愛情関係をうまく築くことができなかったことが大きくかかわると考えられています。
毒親に悩まされていた幼児期を送った人ばかりではなく、反対に過保護・過干渉で親から子離れしてもらえなかった人にも多いようです。
境界性パーソナリティー障害は20代の若い人に多く、その8割が女性だと言われています。
境界性パーソナリティー障害の特徴
以下が、アメリカで用いられている境界性パーソナリティー障害の診断基準です。
これらに5つ(またはそれ以上)当てはまると境界性パーソナリティー障害が疑われます。
- 現実または妄想で、人に見捨てられることを強く恐れ、不安を抱いている。
- 対人関係の変動が激しく、コミュニケーションが安定しない。
- 気分や感情がめまぐるしく変わり、周囲の人々がついてこられない。
- 感情のブレーキが効かず、ちょっとしたことで癇癪(かんしゃく)を起こしたり、
激しく怒り、傷つきやすい。- 自殺のそぶりや自傷行為を繰り返し、周囲に動揺を与える。
- 自己を損なう行為(薬物・アルコール・セックス・万引き・過食・買い物など)に
依存しやすくなる。- いつも空虚な気持ちを抱き、幸せを感じにくい。
- 生きることに対して辛さや違和感を持ち、自分が何者であるかわからない感覚を抱いている。
- 強いストレスがかかったとき、一時的に記憶がなくなり、精神病状態に似た症状を起こしやすい。
引用:いちメンタルクリニック
いかがでしょうか?
周りに病的なヒステリックな人や、死なない程度のリストカットやオーバードーズを繰り返して迷惑をかけている人がいたら、要注意かもしれません。
一見すると「躁うつ病」のようにも見えるのですが、全く違っていて、プロフェッショナルである精神科医でも「境界性パーソナリティー障害お断り」とするところも多いくらいです。
そのくらい、境界性パーソナリティー障害はやっかいな病気だとされています。
同僚の境界性パーソナリティー障害とはどう付き合う?
風俗で働いていると、境界性パーソナリティー障害とかかわることが多くなります。
「メンヘラかまってちゃん」は、どこのお店にもいるかと思います。
わたしの周りには、いきなり待機室でリストカットをはじめたり、自分のペットを虐待しているような風俗嬢が実際にいっぱいいました。
あなたにも、仲良くしていた子にある日突然無視されたり、ネットの掲示板にその子しか知らないはずのことを書き込まれたり、突然リストカットの痕を見せられたりして困惑したことはないでしょうか。
特に、自分も精神的に病んでいる人や心が弱い人は優しいことが多いので、境界性パーソナリティー障害につけこまれてターゲットにされやすいです。
確かに境界性パーソナリティー障害も病気の1つではありますし、生い立ちなど同情できる部分はあると悩むかもしれません。
しかし病んでいる人が境界性パーソナリティー障害のターゲットにされて、ひどく疲れ切って自分の病気を悪化させてしまう例は本当に多いのです。
対処法としては、「相手にしない」「物理的に(お店を替えるなど)距離を置く」ことが有効です。
精神科医でさえ手を焼くやっかいな病気ですから、素人にどうこうできるものではありません。
もしあなた自身が境界性パーソナリティー障害だったら?
上で挙げた境界性パーソナリティー障害の特徴にいくつも当てはまって、ドキッとした人もいるかもしれません。
しかし境界性パーソナリティー障害は治せますから、病気を自覚して治す努力をすることが大事です。
薬物療法では抗うつ剤や精神安定剤が有効ですし、プロのカウンセラーや診てくれる精神科医に相談する方法もあります。
もともと20代に多い病気で、30代後半になって改善することも多いとされています。
風俗のお仕事はメンタルを壊してしまいやすい環境なので自分をいたわって、でも甘やかしすぎることなく、うまく病気と付き合っていく努力をしてみてくださいね。
オススメコラムはこちら!