【24話】減っていく子供と過ごす時間。家族を守る為に身を削ってでも・・・。




880万円…。

この数字からこの物語は始まります。

第1話はこちらからご覧ください。

長男とのすれ違いの時間

長男が小学校に通う様になってからは、幼稚園の時よりも長男の帰宅時間が遅くなります。

そして私も夜にセクキャバの仕事に出勤しなくてはいけないので、自ずと長男との過ごす時間が短くなってしまう。

せわしない時間の中で学校の話を聞いても、長男はやはり物足りません。

時間の許す限りギリギリまで長男との時間を作ろうと思ってましたが、難しいものがありました。

その頃下の子はまだ幼稚園の月齢でも無かったので、ある程度日中に時間を取ることは出来ました。

私が夜、出勤の支度を始める頃に主人がアルバイトから帰ってきます。

アルバイト、家事、育児、全てを合わせると夫婦二人とも20時間労働している様な感じ・・・。

私も仕事には慣れてきてましたし、主人も育児や家事は慣れて上手にもなってきてました。

しかし主人の精神的なものから来る円形脱毛症は相変わらずで、私も体力がすり減って来て風邪をひいてしまえば肺炎の一歩手前まで悪化し、虫に刺されても抵抗力が無いのでかなり酷い炎症を起こし五百円玉位のクレーターみたいな穴ができました。

そんなことになって居ながらも止まる事が出来ないのは、子供がいて家族を守りたいという気持ち一心だったからです。

そして長男の入学式で見た、眩しいくらいのお母さん達。

ご主人に守られているんだろうな…勝手に想像してしまった惨めな気持ちを、下の子が入学するときには一切思う事が無い様な自分になっていたい。

私もお母さんとして、眩しく輝きたいと思ったのです。

お母さんとして輝いて、主人に私も子供も守って貰いたい。

その頃の私の願いでした。

夕飯を一緒に食べれない

私が出勤する前には子供と主人が食べる夕食を下ごしらえしていたのですが、炊飯器にタイマーをセットしお味噌汁を作り、例えばハンバーグなら焼くだけの状態にしておいたり、唐揚げなら揚げる前の下味をつけて粉を塗すとこまでしておきます。

餃子なら焼くまでの行程を私がしておきます。

あとは主人が夕飯の前に揚げたり、焼いたりをしてくれる仕組み。

それだけでもよくやってくれていたので感謝なのですが、何よりも美味しそうに食べる子供たちの顔を見る事が出来ないのが、本当に悲しかったのです。

どんなに子供の為に好きなメニューを用意しても、食べている時に一緒に居てやれなかったのが、子供も可哀そうですが私が本当に辛かったんです。

働くお母さんの中には風俗業界や水商売でも沢山いらっしゃいます。

みんなそんな思いをしているのかと思うと、家に残された子供たちの為に嫌な事も、気持ち悪いお客さんの対応も頑張って出来るのだろうな。

それは店に担保を取られているのと同じです。

悪条件の中でやり切れるのは守りたいものがある人と、守るものが無い人では歴然と差が出てきました。

お金への執着心

在籍には名前を覚えられない位の女の子たちがいましたが、ボーイに色管理されたり飛んだり、お客さんと失踪したりするのはやはり、育児とは無縁の独り身で身軽の女の子たちでした。

シングルマザーは本当にお金を稼ぐという事ではブレないというのでは一環してます。

しかしお金に執着しすぎるあまり耳を疑う事も多く、どこかで私はセクキャバで一緒に働くシングルマザーを軽蔑していた様に思います。

食べて行くために子供を守る為、働くという目的で恐らくこの業界に入ってきたのに、楽してより一層お金を取る方向へシフトしていってるような感じでした。

バイクで出勤しているシングルマザーが、出勤前に事故に合いました。

しかし普段と変わりなく出勤してきてましたし、ケガもしていないよう。

バイクも壊れなかったとの事で、「良かったね~」彼女とはそんな言葉を交わしていたのですが、次の日の出勤で体中コルセットを巻き、包帯を足にも手にもしています。

その格好で更衣室に入ってきたので本当にびっくりしたのですが、おもむろにコルセットを外し、包帯を取るのです。

包帯の中は腫れも無く、傷もありません。

二重に私はびっくりしました。

「どうしたん?その包帯?コルセットも。ギブスもいいの?はずして?」

「あー。私昨日事故ったやんか。全然平気やねんけど、昨日相手に名詞だけ貰ったやんか。やから貰えるもんは貰っとかなあかんからな。」

私はどういう意味なのか分からなかったのです。

元気に出勤してきてましたし、お酒も飲み機嫌よく接客をしていたのですから。

それが彼女は昼間に病院に行き、ありとあらゆる検査をし、多少打撲はあったらしいのですが、首が痛いだの腰が曲げられないだの腕が上がらないだのと、症状が無いものまでも病院に訴え、診断書を取ってきたのです。

バイクも壊れてないと言っていたのに・・・。

過去の自分でつけた傷の写真を撮影してきたとの事でした。

それを事故の相手に連絡し保険会社に入ってもらい、請求するというのです。

私からしたらそれだででもびっくりだったのですが、

「慰謝料を増やす為に必要ないけどコルセットは外ではつけなあかんねん。

それで仕事が出来ないって事にしたら、数か月は相手がここの給料と同じ金額を出すから。

でもここでも全然働けるし、しばらく倍のお金が入ってくるやんか。

家でも二人の子供の育児できないってことにして、シッターの料金をしばらく出させる様に言うわ。」

びっくりしたのです。

ほぼ当たり屋だと思いました。

「ここの給料は他のバイトより良いから、こういう時役に立つやん~。50万位毎月あるから、3か月位は給料保証で相手に出させるわ。」

これが本当に働けないほど負傷をしていたらそれもそうかと思うのですが、出勤していてそれは・・・と。

今までで初めてみる人でした。

そういえば子供の頃に、父親から聞いたことがあります。

交通事故は相手を間違えると大変なことになる。

まさに、その間違った相手が同じ職場にいたのです。

「そんなことまでして、いいんちゃうの?ケガもなかったんやし。」

私はそう彼女に一応言ったのですが

「あほやな~。こんなチャンスはしっかり貰えるもん貰わないとあかんやん。

うちは子供2人を私1人で育ててるから、お金もいるねん。

お金は邪魔にはならんしな~。

子供いてない人間には分からんやろうけどな~。子供が出来たら分かるわ。」

交通事故の相手が気の毒に思いました。

そんな事を容易くしてしまう人間がたまたま事故った相手で、運が悪いとしか言えませんが・・・。

子どもが居るから大変までは理解できました。

しかしお金に対する執着心に怖いものを感じましたし、これは人としてどうなのかなと感じたのです。

私にも子供がいますが、全然理解できません。

そんな事があってからは、シングルマザーのちょっと理解できない事が目につき始めました。

私が入学式で見た眩しく穏やかな空間で、子供に母性や優しさを注いで子育てをしているお母さん達とは同じお母さんでも、全然違いました。

勿論コツコツ頑張っているお母さんも沢山いましたが、そのお金に執着心が強い人たちにフューチャーしてしまいました。

人に大きな声で言えない風俗の仕事だからこそ、きちんと生きなければいけないと私は思っています。

しかしそれを言ってしまうと綺麗事だと片付けられてしまいそうな雰囲気です。

彼女たちの悪い意味での開き直りが、私の居心地の悪さになって行きました。

@NAISHO

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Rie

若くして二児の母になった私は風俗の世界に飛び込む決断をしました。夜の世界の「光」と「影」を自身で経験しました。家族を守るため、風俗とともにがむしゃらに駆け抜けた6年間の濃密なコラムが皆様の元気に変わればと思い執筆活動を続けて行きますのでよろしくお願いします♪ Rie♡”