こんばんは。綾野アオイです。
皆さん風俗店で働いていて、お客様として知人が来店した経験はありますか?
私は17年間で1度だけ、旦那の先輩を接客してしまったことがあります。
しかも顔出ししていた当時、新規指名でのご来店でした。
あぁ、時間よ戻れ。
その日からの出来事を、ありのままにお話ししていこうと思います。
それでは後編です。
前編はこちらから。
再会は突然に。沈黙は破られる。
夫(当時彼氏)の社会人野球の忘年会に、途中参加することになった私はカラオケ店で倖田來未のキューティーハニーを歌わされていた。
歌っている途中にカラオケルームの扉が開き振り返ると、そこにはつい3日前にお店で接客した男性が立っていました。
青ざめる私と、目玉が飛び出すほど一瞬驚いた表情をする男性。
全員でハニーフラッシュでフィニッシュしたあと、わたしは平然を装い挨拶をする。
「いつ来たの~?俺カラオケついた記憶もないままトイレで潰れてたわ~(笑)」
気づいてないわけないよね?目玉飛び出るんじゃないかって表情してたもんね?
いや、さっき驚いた顔したのは男だけで忘年会してたはずなのに女が歌ってたから、部屋間違えたかと思って一瞬驚いた顔してただけか?
そんなことを思いながらもう、気が気ではなかった。
突然思い出されて、アルコールが入っている勢いでとんでもない発表をここでされるのだけは避けたい!!
夫を自然な感じで叩き起こして廊下に連れて行くことにした。
大爆笑する夫に少し安心する。
なんとか夫を起こして廊下に連れ出すことに成功。
「あのさぁ、何日か前に全然M男じゃない奴きてイラッとしたって愚痴ったの覚えてる?」
「あぁ、ドライで10回くらいイカせてやったわ~っていうアレ?」
やっぱりどこかで会ったことがあるような気がして、普段は言わない接客の話題を出していたのでした。
「うん。どこかで会ったことある気がするんだけど思い出せないっていうアレ。」
「正月休み待たずにもう来た?(笑)」
そんな穏やかな話じゃねぇわ・・・。
「その人さぁ、誰かわかったんだけどやっぱり知ってる人だったわ。」
「うん。で、誰だったの?地元の人?」
緊張の瞬間・・・。
「三木さんだったわ。しかも三木さんも多分いま気づいた感じだわ。どうしよう。」
「えぇぇぇええ!!!まじかよ(笑)酔い冷めたわ!!(笑)」
笑い事じゃねぇだろ!と思いながらも、怒り出さなくてよかったわーという安堵感。
しかしどうしよう。
いきなり大発表されたらどうしようという不安を吐露。
「まぁ、別に会社の人じゃないしいいよ。俺知らないわけじゃないし。しゃーないじゃん。」
そんなこんなでカラオケの部屋に戻る。
まぁ突然暴露しだすことはないだろうという結論になり部屋に戻った。
恐怖の呼び出し。
カラオケルームに戻るなり再び、元にいた席で爆睡を始める夫。
あぁ夫よ。この状況をわかっていますか?
空いている席は、やっぱり入り口から一番近いその席しかない。
仕方なくその場所に座ると三木さんが話しかけてきた。
「いやぁ~、試合来るときマスクしてるからわかんなかったけど超美人じゃ~ん!」
あら、どうも。そりゃ、どうも。白々しい。
もう完全に気づいているのだと確信した。
「ちょっと廊下でお話しようよ〜。」
「え、いやです(笑)」
完全に気づいてる。これは確かめようとしているんだと思った。
あまりにもしつこく絡んできている状況を、夫の同級生たちが見かねて話に入ってくれる。
「おい悠太ぁ~!お前寝てるあいだに三木さんアオイちゃんに取られるぞ~!(笑)」
それでも爆睡する夫。なんてお気楽なのあなたって人は。
何度も何度も廊下に連れ出そうと試みる三木さん。
それでも私は気づいていない、というよりも全く別人かのように対応し続けました。
それはカラオケから解散するときまでずっと。
大人のお遊びをよくわかっているイイヒト。
「悠太ぁ、俺お前の彼女とこれからホテル行ってきてもい~い~?(笑)」
「なに言ってんすか~(笑)ダメっすよ~(笑)」
「え~。じゃぁアオイちゃん、もう1軒だけ行こうよ~!飲むだけ!ね、行こうよ~。」
しつけぇなぁ!もうしらばっくれてんだからいいじゃねぇか!!
と、腹の中では思いつつも
「今度またみんなで飲みましょ♪今日は車だからお酒飲めないし~」
この日は12月23日。
祝日だわ忘年会シーズンだわで車で来た人たちは代行がつかまらなかった。
なので車を置いて、そのまま私が送っていくことに。
夫を残し、夫の同級生たちを自宅に送り届けて戻ってくると、そこには夫と会話をする三木さんが。
どうやら奥さんのお迎えを待っている模様。
しばらく3人で、三木さんの奥さんが到着するのを待ちながら会話。
いま暴露されても構わないよ。だって夫は知っているもの。
けれど勿論そんな話題は出されませんでした。
当時、夫は20代前半。私と三木さんは30代半ば。
これが三木さんも20代前半だったら、夫に直接忠告していたかもしれない。
そして周りにも言いふらしたりしていたのかな?まぁそれは人間性、人格の問題かな。
「さっき三木さんと2人で何話してたの~?」帰りの道中聞いてみた。
「普通の世間話だよ~。正月休み短いとか眠いとか寒いとか飲みすぎたとか~。」
三木さんはその話に一切触れなかったらしい。
その後の人間関係。
年が明けて1月3日。私は出勤をしたが、当然三木さんはお店には来なかった。
そして春になり、再び社会人野球のシーズンが明けて、私も顔を出していた。
そういえば私はその年の春、契約期間満了と共に顔出しを終了とさせました。
私の在籍するお店のグループでは、広告塔になっている女性にはボーナスがあります。
年間契約で4月から始まり1ヶ月ごとにボーナス額が上がり、3月を締めとして一旦リセットされます。
これは全員に適用されているものではないらしいのでNAISHOで言えることですが・・・
契約がリセットされる3月で顔出しを終了させた理由は、三木さんにバレたからではなく、ボーナスを満額受け取るためです(笑)
この期に及んで、我ながら欲深い女だなぁ。
顔出しを止めたところで、ネット上には一生顔出しの画像は漂い続けます。
そして三木さんとはそれからも何年も、社会人野球でお会いする機会はありますが、もう真相を聞き出そうともされません。
きっとあの忘年会の時も「悠太、風俗のこと知らないんだろ?辞めた方がいいんじゃないの?」とか言おうとしていたのかもしれないなぁと今になれば思うけれど。
遭遇したのが三木さんではなく別の人だったら、私と夫をとりまく人間関係は違うものになっていたかもしれないですね。
それでも結婚をしていたのだろうか?どうだったのでしょう。
取りあえずは穏やかな生活を過ごしています。
まさか後輩の嫁が風俗嬢だなんて、思わないよね!!そりゃぁね~。
皆さんは知人バレ、したことありますか?
風俗嬢17年続けていて1度だけ。知人を接客してしまったなぁと思い出しています。
もし再び来店したら、こうしよう。
もし再び三木さんが来店したら、私はどう対応していたのだろうか?
たまに思います。どのような感じで来店するかにもよりますけどね。
忠告しに来店なんて、お金勿体無いことまでしないと思いますから、普通にプレイしに来たとして。
「後輩の嫁にケツマンコで遊ばれて興奮してるの?ほんとにいやらしい男ねぇ~♪」なんて言葉攻めして楽しむかもしれないですね。
脅しに来たとしても、そうですねぇ。
「本当はドライの感覚が忘れられなくて来たんでしょ?秘め事って興奮するでしょう?いやらしいわねぇ~♪」なんて結局攻め倒すかもしれないなぁ。
そんなことを思うと、あぁ攻め専門嬢でよかった。と思います。
もし私が本番嬢だったらと思うと、流石にいまの夫婦生活もなかったんだろうな。
知人バレしても、シレーっと在籍し続ける私は肝が据わっているのか、頭おかしいのか。
後者かもしれないし、ただただ変態なだけかもしれないし。
もし知人バレして困っているよ、脅されそうな状況だよ、どうしよう。
そういったご相談でもNAISHOのライター陣にお任せください。
きっと良い答えを導いてくれるライターがいるはずです。
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悪いことしてるんじゃない。風俗は、立派なお仕事なのだから。
知人バレしてもなお、私は現在も現役で同じお店に月2回出勤をしているのでした。
前編・後編おしまい。